【アカデミー賞作品賞受賞】
神父の虐待事件を追いかける正義の記者たちの戦いの物語。
「今もどこかで子供たちが狙われている。あんただって俺だって被害者になっていたかもしれない。 」
おすすめポイント
- おすすめポイント①: 記者たちの熱い使命感に圧倒される
- おすすめポイント②: どんどん真実が暴かれるスピード感
- おすすめポイント③: ラストシーン後のクレジットに注目
こんな方におすすめ
実際にあったおぞましい事件ではありますが、エンタメ要素もあり!
社会派映画、サスペンス好きの方は必見です。
作品概要
- 公開:2016 年4月15 日
- 制作国:アメリカ
- 上映時間:129 分
キャスト
- マーク・ラファロ
- マイケル・キートン(バードマン、ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ)
- レイチェル・マクアダムス
- リーヴ・シュレイバーマーティ
- ジョン・スラッテリー ベン・ブラッドリー・ジュニア
- ブライアン・ダーシーマット
【スポットライト 世紀のスクープ】のあらすじ(ネタバレあり)
2002年7月、アメリカ東部の新聞社・ボストン・グローブにフロリダ・ヘラルドからユダ
ヤ系の編集局長バロン(リーブ・シュレイバー)が就任した。
ネットが新聞業界に多大な影響を及ぼし始めたこの時代、バロンは読み応えのある記事で読者層を掴もうと指示を出した。
30年もの間に80人もの信徒の児童に性的虐待を加えた事件『ゲーガン事件』の事実を教会側も認識していたことが判明した件を再調査し、ボストン・グローブの『スポットライト』に取材の権限を渡すというものだった。
スポットライトは、一年かけて同じ案件を行う為、この事件に携わるという事は神父による性的虐待の裏側を取材する事になる。
ボストン・グローブは、定期購読層の半分以上がカトリックであり、社員の多くを敵に回すことになりかねないため、絶対的権力をもつ教会 を 記者たちは命がけで真実を追う。
スポットライトのデスクのロビー(マイケル・キートン)は、この手の訴訟に詳しい大手弁護士事務所のマクリーシュ(ビリー・グラダップ)と、旧友で教会の相談役でもある弁護士のサリヴァン(ジェイミー・シェリダン)に話を聞くが、2 人とも守備義務だと 固く口を閉ざす。
さらに、神父による児童虐待に関する資料をボストン・グローブ社に送付したが、無視されたという 事実も明らかになる。いくつも訴訟があったはずなのに、裁判記録も残っていなかった。
取材を進めていくうちに性的虐待をした神父が送られてくる療養施設で働いていたという元神父(リチャード・ジェンキンズ)から度々電話を受取る様になる。
彼によると、神父の約6% は小児性愛者だという統計だったのだ。だとすると、ボストン市内だけでも問題があると考えられる神父の数は 80 人近く居るという、驚愕な現実にチームは言葉を失う。
取材に難航したその時、マット(ブライアン・ダーシー・ジェームス)が、教会の年鑑を見て、神父が一定期間で不自然に病欠や 別の地域への移動をしていることを発見した。
よってそれら問題のある神父の名前と、マクリーシュたちが示談に持ち込んだ神父や被害者の名前と数が一致するのではと判断し、調査すると、 まさにその 通りだった。
この資料を持ち固く口を閉ざしていたマクリーシュの元を訪ね、示談に持ち込んだ神父の人数は 45 人だった事を聞く。
そして残りの疑惑の神父を調べるために、ロビーはクリスマスイブにサリヴァンの家に
直接会いに行く。
サリヴァンはロビーの熱意に負け、虐待の疑いのある神父の名を教える。
記事の締め切り日、スポットライトは、2002 年 1 月とうとうスクープとなって発行される。
それを見た 被害者からの通報でスポットライトチームの電話は鳴り続 けるシーンでエンディングを迎える。
【スポットライト 世紀のスクープ】の考察
【スポットライト 世紀のスクープ】が伝えた いメッセージ
映画のラストシーン
スポットライトチームは、新聞が町中に配られた日曜日 の朝 、休日に関わらず 全員が オフィスに向かいました。
被害者からの通報によってひっきりなしに 電話が 鳴り続け 、遅れてやってきたロビーが電話を取 るシーン がラストカット。 画面は真っ黒になり、映画の終わりを 観客たちは悟るでしょう。
しかし文字が浮かびます。
まさにラストでロビーが電話を受けた後の話が表示されるのです。
記事の公開後、250人近く神父が告発され被害者は1000人にのぼり、この記事で判明した主な204都市がすべて細かく記載され、そのあとにエンドロールに入るのです。
永遠に電話は鳴りやまない事件はこれからも続くとい ったメッセージ性を感じました。
被害者への取材シーン
虐待被害者は大人になった今も当時のことを 語ろうとすると 感情が溢れ言葉にで てこないシーンがいくつかあります。
筆者も子供のころ悪い大人に 軽く悪戯をされましたが恐怖感で誰にも話さずにいました 。
それを母にカミングアウトできたのがこの映画を観たからなのです。
スポットライトの記事、そしてこの映画で 救われる 虐待被害者 サバイバーはたくさんいると思います。一人の勇気が世界を変えるということ、チームスポットライト はヒーロー に違い ありません。 重たい内容 ではありますが実際にあった事件、ぜひ 目をそらさずに 最後まで観ていただきたいです。
みんなのレビュー
評価
4
アメリカで実際にあった、聖職者による児童性的虐待事件を追い続けた新聞社の執念の記事が世に出るまで話を、非常に見応えのある展開で興味深かった。内容があまりにも衝撃的で、しかも教会と枢機卿もグルになって揉み消そうとする、聖職者を語るべきでない行為にショックを受けた。エンディングタイトルに被害が発生した教会の名前が出てきたが、あまりの多さに憤りを隠せなかった。秀逸な作品。
評価
5
世界の現実問題を、考えさせれた。
人間の中にあるさまざまな隠れた感情を見れた気がした。