【ワンダーストラック】のあらすじと考察

4.0
ワンダーストラック映画

二つの時代を行ったり来たりしながら進む物語で、一見どこも繋がっていない少年と少女のそれぞれの物語が、ラストで見事な結びつきを見せる作品です。
その結びつき方には驚きと、遺伝子の神秘というか偶然が導く奇跡ってあるよなぁと思わせられるあったかい物語。
今よりも少しだけ昔の物語と、けっこうな昔とがそれぞれ映し出されて不便な時代だからこその美しさを見ることができます。古き良き時代を思い出す、奇跡のお話です。

おすすめポイント

  • おすすめポイント①:終盤のジオラマが素晴らしい!!
  • おすすめポイント②:ジュリアン・ムーアの芝居が素晴らしい!
  • おすすめポイント③:孤独を抱える子どもがキーワード。それぞれの孤独と、それに向き合ういじらしさに注目!

こんな方におすすめ

とにかくジオラマが好き、という方にはぜひ観てほしい作品です。終盤に大きなジオラマが出てきますが、そこを登場人物が歩くシーンもたまらんのですが人形が演じるシーンもありますので、人形劇が好きな人にもオススメです。

また、描かれる最近の時間が1977年ですので、1980年代までに生まれた人には懐かしいものが沢山。ぜひ不便でもよかった「あの頃」を思い出してほしいです。

 

作品概要

  • 公開:日本公開2018年4月6日
  • 制作国:アメリカ合衆国
  • 上映時間:117分

キャスト

  • オークス・フェグリー(ベン)
  • ミリセント・シモンズ(1927年のローズ)
  • ジュリアン・ムーア(1977年のローズ/メイヒュー)
  • ジェイデン・マイケル(ジェイミー)
  • トム・ヌーナン(ウォルター)

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【ワンダーストラック】のあらすじ

1977年、ミネソタ州に住むベン(オークス・フェグリー)は悪夢にうなされていた。
オオカミに追いかけられる夢を、彼はたびたび見ていた。目が覚めるとそこは伯母の家で、同室のいとこからは心ない言葉をかけられる。
ベンは伯母の家を抜け出して、亡き母と暮らした家に帰る。そこには別のいとこがいて、ベンの母親の服を借りたり喫煙をしていて、ベンはそのことを彼女の母に黙っている代わりにその恩返しを要求する。
その後、いとこは自宅へ帰っていき、ベンはそのままかつての自宅でしばらく過ごすことに。そして、母の持ち物を見返していて、ある本とその中にあったしおりを見つける。
ニューヨークにある本屋のしおりで、「愛をこめて ダニーより」と書かれたそれを見て、これが自分の父親だと確信したベンは、しおりに書かれて電話番号に電話をかけようとする。
しかし、そうしようとした彼に悲劇が起きる。
雷が電話を経由してベンに落ち、彼は聴力を失うことになったのだ。

ベンは、運ばれた病院で目を覚ますが、そこから抜け出して父親を探しにいくことを決意する。
いとこに荷物を持ってきてもらい、こっそり病院を抜け出すベン。

無事にニューヨークに着き、父親に会うことができるのか…?

一方、1927年のニュージャージー州に住むローズ(ミリセント・シモンズ)は、聴力障害のために学校に行くこともできず、家庭教師がついていた。
父親との関係は悪く、自由になることはほとんどない。彼女は新聞で見る女優・メイヒューに会いたいとニューヨークを目指すことにする。
家をこっそりと出て、長い髪もばっさりと切って一人でニューヨークに向かうローズ。
聞こえない彼女に、道行く人が目的地までの道を教えてくれて、彼女は無事にメイヒューに会うことに成功する。
しかし、「会いたかった」と伝えると彼女は怒り出す。
メイヒューは、ローズの実の母親だが両親は離婚。
仕事に打ち込むのに子どもは邪魔だと思っているようだった。
メイヒューの楽屋に閉じ込められるローズだが、なんとか脱出した彼女は、ニューヨークで働いている兄・ウォルターに保護される。
家に連れ戻されることを嫌がるローズだが、望むような生活が送れるようになるのだろうか…?

【ワンダーストラック】の考察

1977年という、少し昔の物語と、それよりさらに50年前の二つの時代を交互に描き出す、少し不思議な雰囲気の作品です。
『ワンダーストラック』という本が結びつける二人の聴覚障害の子ども(とその友達になりたい子ども)、それぞれの抱える孤独、そしてそこから歩き出すしなやかさを描き出した素晴らしい作品でもあります。

1927年のローズは、元々聴覚障害という「音のない世界」に生きる少女。彼女の時代は、だからこそのサイレント映画です。
音がない世界に、わざわざ字幕をつけないという演出がなんとも素晴らしいと思います。
ローズを演じたミリセント・シモンズは聴覚障害者だそうで、聞こえない芝居があまりにも自然だったのがうなずけました。
ローズがメイヒューと筆談でやりとりするシーンがありますが、その中で「誰だってそうよ!」と彼女が言い放つシーンはなんだか胸を打ちます。

1977年のベンが、頑なに伯母の家ではなくて自分と母親の家にこだわった理由も、物語が進むにつれて分かるようになっていて、「明かされなかったことを知りたい」と思う子どもの当然の権利を守ってくれる映画。
道のりは平たんではないのですが、ジェイミーという少年との出会いがまたいいスパイスになってくれます。このジェイミー、どうしてベンを助けてくれるのか、その意図は終盤に明かされるのですが、その理由がなんとも悲しくて切なくて、そしていじらしい。
どうしてそうなったのかな、という疑問は残りつつ、これからは孤独じゃなくなった二人の子どもに希望が持てます。

また、最終盤ではなんとジオラマの中に物語が移り、演者がみんな人形になるというのもジオラマ好きには悶えポイントでした。
人形たちに愛情が感じられる、とても素敵なシーンになっていますので、ぜひよく観てほしいです。

それから、エンドロールがなかなか斬新です。こちらにもぜひ注目して下さい。

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不朽の名作ですから、観たことがある人は多いはず。
少年たちが旅に出る中で成長し、友情を深めてゆく物語。みんな一緒にいるのにどこか孤独な主人公がひとりじゃないと理解していくまでのプロセスに、ベンと通じるものがあると私は感じます。『ワンダーストラック』のラストシーンで、ジェイミーを「友達」と紹介するベンと、ラストシーンの少年たちはどこか似ている気がします。

 

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